三橋貴明氏が参院選で当選するかについて検討する

 
一部ネットユーザー諸氏には、とうに御承知のことだと思うけれど、今度の参院選全国比例区で自民党公認候補として出馬する作家・経済評論家の三橋貴明氏が、参院選で当選するかどうかについて検討してみたい。
※尤も、素人の票読みにしか過ぎないことと、三橋氏自身が、おそらくネット発の候補者という前例の無い候補者ですから、何処まで当たるのかというよりは、多分当たらない予想と思われますけれども、まぁ、余談程度でお考えいただければ幸いです。

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まず、三橋氏の経歴について、wikipediaより参照する。


三橋貴明

三橋 貴明(みつはし たかあき、1969年11月22日 - 、本名中村 貴司(なかむら たかし))は日本の中小企業診断士、作家、2ちゃんねらーである。「三橋 - 」はペンネームで、匿名掲示板「2ちゃんねる」に書き込む際のハンドルネーム「三つ子の赤字神」に由来する。

■略歴
1994年、東京都立大学(現:首都大学東京)卒業。以後、中間の職歴は未詳。

2005年、中小企業診断士の資格を取る。通信業界に対し企業の財務分析に基づく提案型コンサルティングを推進するかたわら国民経済計算、国際収支などの国家の経済指標に財務分析の手法を応用、各国の経済分析と広報活動に従事している。

2008年11月に三橋貴明診断士事務所を開設、フリーランスとなる。同年12月15日より業務をスタート。

2010年2月、すぎやまこういち、西村幸祐らとともに「日本人による日本人のためのメディア」という趣旨のもとメディアを監視するウェブサイト「メディア・パトロール・ジャパン(MPJ)」を立ち上げ、コラムを執筆している。

2010年7月に予定されている第22回参議院議員通常選挙の比例代表(非拘束名簿式)にて自民党公認の立候補予定者となる。

韓国経済について公開されたデータを詳細に分析することにより、マスコミなどとは異なる悲観的な将来予想を立て注目を集めた。ディストピア小説「新世紀のビッグブラザーへ」を自身のWebサイトで公開していた(現在は同小説の書籍化に伴い公開を終了している)。この作品はフィクションであるが、「日本国内の“良心勢力”および外国勢力が推進する『人権擁護法』『外国人参政権』『沖縄一国二制度』『東アジア共同体』『外国人の公務員採用』『女系天皇制』『無防備都市宣言』などの施策が実現したとき、日本社会はどのような変貌を遂げてしまうのか」を描いた作品である。

さて、この三橋氏が実際にどれくらいの得票を得るだろうかということについて、以下の3つの観点から考えてみる。

1.ネット(選挙)による得票数

2.自民党公認による得票数

3.三橋貴明後援会その他による得票数


これらの合計でどれくらいの票数になるかを見ることで、参院選の当確ラインに届くのかどうかある程度見積もれるのではないかと考えている。
※ 街宣活動等による押し上げ分は筆者には荷が重いので除外する。



1.ネット(選挙)による得票数

まず、三橋氏本人が運営しているブログである「新世紀のビッグブラザーへ Blog」の影響力について検討する。

ネットの影響力については、以前「ネットの政治への影響力を検討する」で検討したことがあるのだけれど、もう3年も前のことでもあるので、最近のデータを使って見積もりなおしてみる。

まず、日本のネット人口がどれくらいあるかについてだけれど、総務省が纏めた「平成21 年「通信利用動向調査」の結果」によると、世代別のネット普及率は次のとおり。

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これから分かるように、日本のネット利用はそれなりに進んでいて、特に40代以下の若年層では95%を越えている。それに引き換え、60代以上の高齢者となると、利用率はぐっと減って70%程度以下になっている。

ここで、上記のデータに各世代別の投票率を掛けて、世代別のネット利用率と投票率の関係を整理すると次のようになる。

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※投票率は直近の衆院選のデータを使用。70代以上のネット利用率は、70~80歳以上の平均値とした


日本の選挙では、高齢者程投票率が高く、若年層になるほど投票率は低くなる傾向があるから、世代別のネット普及率に投票率を掛けると、大体どの年代も50~70%の間に収まってしまう。

したがって、おおよそ投票者の50%から70%くらいがネットを利用している人だと言える。

次に、ネットの中に政治系ブログの占める割合について検討してみる。

ネットブログの人気度合いを計る一つの指標として、ブログランキングというものがある。これは、登録されたブログに対してその人気の度合いをアクセス数によってランキングしているサイトのことで、「人気ブログランキング」「ブログ村」などいくつかのサイトがある。

そこで、登録数722,689ブログ(2010.6.10現在)を誇る「人気ブログランキング」の中で、総合ランキング上位100位のブログに対して、それぞれどのカテゴリーのブログがどれくらいの割合を占めているかを調査してみたのだけれど、その結果が次のとおり。

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※データは今年1月のものを使用。(ブログランキング総合上位100の月間累計IN(2010.1.12現在)より作成)

驚くべきことに統計を取ってみると、日本のブログの7割は芸能人(53%)とペット(16%)の話題で占められている。

そして、肝心の政治系のブログの占める割合はというと、芸能人、ペットに次ぐ3位で、14%。

よく、世界のブログ投稿数では、日本語が37%でトップだという調査結果を引き合いに出して、だから日本の言論文化は凄いんだ、なんていう意見を聞くことがあるけれど、こうした、カテゴリー別の統計を見る限り、日本のネットブログの7割は芸能とペットの話であるのが実態。だから、実はそれ程大したことではないとも言える。

こうしてみると、ネットがどんなに普及したところで、政治系ブログを見る人が増えない限り、ネットが世の中を動かすなんて遠い先の話のように思えてくる。

さて、ネットブログの14%を占める政治系ブログだけれど、その中で更にどのブログが読まれているかについて、同じく人気ブログランキングのデータから見積もってみる。

人気ブログランキングの政治カテゴリーに登録されているブログの上位100位のブログについて、同じく、そのアクセス数から、統計を取ると次のとおり。

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これを見ると、政治カテゴリーブログの50%は上位6位、上位18位迄で75%に及ぶことが分かる。つまり、もの凄くロングテールな市場になっているということ。

このデータは2010年の1月の時点でのデータだけれど、この中で、三橋氏のブログである「新世紀のビッグブラザーへ Blog」のシェアは13%ある。

従って、ネット全体における、三橋氏のブログの影響力は、
政治系ブログのシェア(14%)×「新世紀のビックブラザー Blog」のシェア(13%)=1.82%

ということになる。

ここで、全有権者の中で三橋氏のブログに訪れたことがある人数が、どれくらいになるかを見積もってみる。

それには、日本の有権者数に、ネット利用率と政治系ブログのシェア(14%)と三橋氏のブログのシェア(13%)をそれぞれ掛け合わせれば算出できる。以下がそれを表にしたものである。

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※有権者数は総務省統計局のサイトhttp://www.stat.go.jp/data/jinsui/tsuki/index.htmから参照した。

これによると、有権者全体が約5663万2千人、そのうち、三橋氏のブログを見ているであろう人数が約72万5千人だから、
72.5/56,632,000 = 0.012802 ・・・約1.28%

と、有権者全体の約1.28%が三橋氏のブログを見ていると推定される。

勿論、三橋氏は自民党公認候補だから、三橋氏に投票するであろう有権者の層は、基本的に自民党支持者または、自民党への投票者だと思われる。

そこで、前回、前々回の参院選全国区比例での自民党の得票数を見ると、次のとおり

前回(2007年) :比例区 得票総数:16,544,696.515 (うち政党名得票数:10,543,574)
前々回(2004年):比例区 得票総数:16,797,686.469 (うち政党名得票数:11,604,565)

前回2007年の結果で言えば、得票総数約1654万票のうち、政党名での得票が約1054万票あるから、差し引き600万票が候補者個人名での得票だと推定される。

これは、前々回を見ても、大体同じ傾向であることから、自民党公認候補者の個人名での得票総数を仮に600万票とする。

この600万票に、先に計算した、有権者全体のうちで三橋氏のブログを見ていると推定される割合である1.28%を掛けた値を、今回の参院選での三橋氏の個人名での予想得票数とすると、次のとおりに算出される。
600万票 × 1.28% = 76811 ・・・約7万6千票

したがって、三橋氏個人名での得票数は、約7.6万票と推定する。

三橋氏本人によれば「新世紀のビッグブラザーへ Blog」に訪れるユニークユーザー(UU)は一日あたり約2万人とのことだから、この7.6万票というのはそれほど外れた値ではないと見る。



2.自民党公認による得票予想

次に、自民党公認候補となったことによる得票予想をする。

これは、比例区での政党名得票総数から比例名簿順に割り当てられる得票ということになるのだけれど、参院選の比例の順位のつけ方は、衆院選と違って個人の得票数が、その党の中での順位になるから、予め順位が決まっている訳じゃない。

だから、1で見積もった、三橋氏個人名での推定得票数である7.6万票が、自民党公認候補の中でどれくらいの順位にくるかで変わってしまう。

これがどれくらいになるかを正確に見積もることは、かなり難しいので、概算で見積もることにする。

まず、前回参院選での自民党全国区の候補者の顔ぶれと当落結果は次のとおり。

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※詳細はhttp://www.senkyo.janjan.jp/election/2010/99/011253/00011253_27129_000001.htmlを参照されたい

これを見ると大体の当落ラインは約20万票。そして当選者は元より、殆どの候補者は、元議員であったり、皆に知られているような著名人であったり、医師会などの各種団体の役員など、なんらかの後援組織、や団体をバックに持っている人達ばかりであることが分かる。

これは、前々回やその前を見ても、その傾向は変わらない。

今回、新人として立候補する三橋氏を、これらに対してどう位置づけるべきか難しいところではあるけれど、職種が比較的近く、バックの組織もそれほどではないと思われる大学教授・講師に該当すると仮定して、過去3回の参院選において、それに近い候補の得票数をピックアップすると次のとおり。

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ここで注目いただきたいのは、上表の右上欄のパーセンテージで、これは、各候補の得票数が、政党名得票数に対して何%であったかを計算したもの。

多少のばらつきはあるものの、過去3回共、大体1%程度の割合になっている。これらのことから、教授・講師という経歴を持つ候補の場合は、政党名得票数の大体1%くらいの票が回ってくる、と仮定していいのかもしれない。

そこで、三橋氏の作家・経済評論家という経歴を鑑み、教授・講師クラスと同等であると仮定して、三橋氏にまわってくると予想される票数は、政党名得票数の大体1%程度とする。

今の状況は、自民党への追い風がハタと無くなってしまっているから、今回の参院選での政党名得票数はやはり前回並みの1000万票程度だと見積もると、三橋氏に加算される票数は、その1%の約10万票ということになる。

1.で見積もった、三橋氏個人名での得票数である約7.6万票と合わせて、約17万6千票。これが、三橋氏が自民党公認候補として、獲得できそうな票数ということになる。



3.三橋貴明後援会その他による得票数

最後に三橋貴明氏の後援会その他による得票数について考えてみる。

これは勿論、後援会員の頑張りで大きく左右される票数ではあるのだけれど、ぶっちゃけていえば、三橋氏の後援会員が、それぞれ何票づつ集めてくるかの和ということになる。

自民党員一人あたりどれくらいの票を集める力があるかについては、以前「2010参院選について検討する その3 」で検討したことがある。

それによると、大体20票から40票は一人あたり集めてくる力があると思われるので、一人あたり30票集めると仮定すると、あとは、それに三橋氏の後援会員数を掛ければ大体の数がでる。

現在、三橋氏の後援会員数がどれだけいるのか分からないけれど、仮に1000人いたとすると、それに30を掛けて、約3万票。それが加算されることになる。

1,2で見積もった得票数が約17万6千票だから、それに3万票を足して20万6千票。

これは、当確ラインであると予想される20万票をギリギリ超える数字。

実際の当確ラインが多少変動することを考えると、三橋氏はそのラインぎりぎりにいるというのが正直なところではないかと思われる。

現時点では、三橋氏が当選するかどうかは五分五分、あとは後援会員の頑張り如何で決まると思う

蓋を開けてみれば、こんな下らない予想など遥かに超えて、楽々トップ当選なんかすると注目を集めるだろうし、そうなることを願っているけれど、現実から積み上げてみたら、こういう見方もあるということを提示して、本エントリーの終わりとしたい。

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